働きかたを編集する

働きかた編集者 山中康司の備忘録

ニュートラルゾーンで転機を味わい尽くす-ブリッジズのキャリアトランジション論②-

前回のエントリに続き、ブリッジズのキャリアトランジション論についてご紹介します。 ちょこっとおさらいをしておくと、「トランジション」とは「節目、転機」という意味。 ブリッジズは、転機を次の3つに分けていたのでした。 第1段階……終わり 第2段階……ニ…

働き方にモヤモヤしたら、それは自分が変わるチャンス-ブリッジズのキャリアトランジション論①-

「自分はこのままの仕事を続けていいのだろうか」と思うときが、人生の中では誰にもあります。 僕にも経験がありますが、そういう時期というのはなんとも居心地が悪い。いつも胸にモヤモヤとしたものを抱えている感覚がして、目の前の仕事に意味を見出せなく…

学生こそライターをやった方がいいと僕が思う理由

ぼくが大学生の時は、「どれだけはやく、大きな企業から内定をもらえるか」が大事だと思っていましたが(結局就活しなかったけどね)、「この寄り道は、きっと近道になる。」とうたう、ユニークな大学生向けのサイトがオープンしました。 それが、「ぼくらと…

会社にとっていちばん大切なこととは?-『日本でいちばん大切にしたい会社』坂本光司-

もう5年以上も前のこと。合同説明会の雰囲気に圧倒されてしまって以来、「おれにはこんな風にうまく立ち回れないや…」と落ち込んで、気づいたら就職をせずに大学を卒業してしまっていました。 それから半年、心身ともにあまり調子が良くなく、ニートのような…

非プロフェッショナルの流儀-『私の個人主義』夏目漱石-

ちょっと前のエントリーで、「僕は、プロフェッショナルにはなれないと気づいた」と書きました。 kjymnk.hatenablog.com 実際のところ、プロフェッショナルと呼べる人たちはひと握り。でも、だからといってプロフェッショナルになれない人間が不幸かといった…

境界ないキャリアを支える、「流動創生」というコンセプト

人口減少が進み、全国区の自治体で移住者を呼び込む取り組みが盛んに行われています。そんななか、必ずしも移住を前提とせず、流動人口(一時的にある場所に滞在している人口のこと)を増やすことにより、一人ひとりが最大の価値を生み出すような地域の取り…

続・NPO職員は食べていけるか

先日の「NPO職員は食べていけるか」というエントリーをFacebookでシェアしたところ、思いがけずたくさんの反響がありました。 kjymnk.hatenablog.com どの意見も、なるほどなぁというものばかりだったので、簡単にまとめてます。 まず、多かったのは「食べて…

夢がなくても幸せになれる?-『夢があふれる社会に希望はあるか』児美川孝一郎-

ちょっと前の話ですが、結構メディアにもとりあげられている、ある分野でプロフェッショナルといっていいような方の口から、「まぁ、私もやりたいことなんて特にないですからね」という言葉がでたのでびっくりしたことがありました。 若くてなにもキャリアを…

モモは世界一有名なキャリアカウンセラーかもしれない-『モモ』ミヒャエル・エンデ-

小さなモモにできたこと。それはほかでもありません。あいての話を聞くことでした。 『モモ』ミヒャエル・エンデ キャリアカウンセリングの勉強をはじめて1年ほどになる。 学べば学ぶほど、奥が深い。カウンセリングをするたびに発見ばかりだ。講師の先生い…

NPO職員は食べていけるか

今日大手企業の採用面接が解禁になった。 でも最近では、大手企業ではなくNPOに関心を持ってる学生も結構いるみたいだ。学生と話させてもらうと、「NPOで働くことに興味があるけど、食べていけるんですか?」って聞かれることが多かったりする。 聞いてくれ…

”分断を生むキャリア”から”つながりを生むキャリア”へ-『持続可能な資本主義』新井和宏-

以前、社会学者見田宗介さんの著書『現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書) 』についてのエントリーのなかで、「今のお金中心・効率中心の社会を、環境や他者を損なわない社会にできるというのは、まだ実感が沸いてない」、といったこと…

全国の地域活性化のキモは渋谷なんじゃないか

そんなことを、5/18に開催されたgreen drinks Shibuyaに参加して思ったので、備忘録的にまとめます。 ↓green drinks Shibuyaはこれね。 5/18(木)green drinks Shibuya「シブヤ区のこれから」(ゲスト:澤田伸さん、小宮山雄飛さん、野村恭彦さん) | green…

節目の時だけ、キャリアをデザインする-『働くひとのためのキャリア・デザイン』金井壽宏-

自分のキャリアをいつも考えているのは大変だ。 かといって、全く考えないと望んだ方向に進むことはできない。 僕たちはキャリアについて、いったいいつ、どのようなことを考えればいいんだろう。 そんな問いへの答えを与えてくれるのが、金井壽宏さんの著書…

【映画から考えるしごと論】人生”追われてる感”、”追われてない感”の違いについて-『人生フルーツ』-

以前読んだ時間管理術に関する本で、びっくりした箇所があった。 著者は、ご飯のときに「ご飯をよそう」「皿を重ねて片付ける」みたいなことまで、何分何秒かかるかを見積もって、タスク管理表に書いて管理しているのだという部分。「うげぇ、ホントかよ」と…

「○○したら人生変わった」と言いたいボーイ

ねがわくば、もっと思いやりのある人間になりたい。 もっと一つの物事を突き詰められる人間になりたいし、凶悪な敵をまなざしだけで圧倒する、そんなたくましい人間になりたい。 そんなことを20歳過ぎくらいから思い続けてきてる。 思い続けて、海外を旅して…

キャリアはお金抜きには語れない

自分が望む人生を送ろうと思ったら、いくらお金が必要なのか知っておくことは、キャリアを考えるうえでとてもよいこと。というか、それなしにキャリアを考えることはできないと思う今日この頃。 例えば「年収1000万円稼ぎたい。そのために大企業に入って出世…

キャリアコンサルタント試験結果を受けて。勝って驕らず負けて腐らず

「おかげさまで、無事にキャリアコンサルタントの国家試験に受かりました」 試験の結果が出る3月30日まで、そんな投稿をここに書くつもりでいたし、受かってから誰にお礼の連絡をして、どこでキャリアコンサルタントの仕事を始めて、どんなことをして……みた…

【読書録】21世紀に生きる僕らは、なぜ働くのか?ー『WORK SHIFT』リンダ・グラットン著 池村千秋訳ー

働き方が変わりつつある。 それは今、政府が進めている働き方改革に象徴されるけども、なにも日本に限ったことじゃない。グローバル化、ICTの発達、人口構成の変化などにより、世界的な流れになっているのだ。 リンダ・グラットンの『WORK・SHIFT』は、そう…

文化としての仕事という構想

先日編集者の河尻亨一さんのお話を伺っていて、「文化としての仕事」という言葉があった。「これ、すごく可能性がある言葉かも!」と思ったので、僕なりの解釈をちょっとまとめてみる。 文化とは そもそも文化という概念があいまいなので調べてみる。 辞書的…

僕はプロフェッショナルにはなれないと気付いた話

『プロフェッショナル 仕事の流儀』が好きだ。 プロスポーツ選手や料理人や企業家など、ある分野で一流になった人たちを紹介する、言わずと知れたNHKの人気番組。この番組を観て「よし! 自分もいつかはプロフェッショナルになったるで!」と考えた人は僕だ…

【読書録】生活をおもしろがるという視点ー『そして生活はつづく』星野源ー

「キャリア」と聞いて、どんなことを思い浮かべるだろうか。 多くの方が、「職歴」をイメージするかもしれない。たしかに僕自身が受けてきた「キャリア教育」や「キャリアデザイン」の講座なんかでいう「キャリア」は、仕事にひもづくものだった。 「キャリ…

幸福度NO.1の国デンマークに学ぶ「hygge(ヒュッゲ)る」働き方

「hygge(ヒュッゲ)」という考え方を知っていますか? 「hygge」はデンマーク語で、「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」のこと。(参考:ヒュッゲ | ANDERSEN GROUP - アンデルセングループ )なんだかすごく素敵な言葉ですよね…

TWDW2016サテライトプログラム「卒東京のキャリア論 」モデレーターを務めました

先週の月曜日、働き方の祭典「Tokyo Work Design Week2016」のサテライトプログラム「卒東京のキャリア論 」にてモデレーターを務めさせていただきました。 「東京の大企業で、正社員として働くべきだ」という、誰かが決めたレールの上で、「本当はこう働き…

【偉人に学ぶ働き方】渋沢栄一に学ぶ、”徹底して現実主義であること”

日々をすごすなかで、「この人のように生きれたら」という人物がいることは大きな指針になります。かつては船で航海するとき、北極星を見て位置や方向を確認していたといいますが、人生においてもなにか選択を迫られたとき、まるで航海者にとっての北極星の…

NPO職員はモテないのか

「NPO職員はモテないイメージがある」ということをFacebookで投稿したら、「そんなことないぜ」というコメントがありました。 「NPO職員だからモテない・評価されない」というではない 僕は「モテない」を「正しく評価されていない」という意味で使ったので…

【漫画から考えるしごと論】働くとは、人のために動くこと-『重版出来』-

自分はなぜはたらくのか。生活の糧を得るため、自己実現のため、誰かに認めてもらうため…答えは十人十色だと思います。 僕も大学次代からずっと、「なんではたらくんだろう」と考え続けてきました。そして、正直なところ、いまだに答えは出ません。 物語の内…

【雑記帳】キャリアって、物語なのかもしれない

もともとしがない編集者をやっていた僕が、いまではキャリアコンサルタントを目指しています。編集者とキャリアコンサルタント。一見するとまったく違うように思えますね。でも、僕のなかでこれらを仕事にした背景にあった価値観はおなじでした。 それは、”…

【映画から考えるしごと論】社会的活動は和を乱す?-『スポットライト 世紀のスクープ』-

「社会的活動」と聞くと、なにやらいいことをしているような印象を持つでしょう。でも、ときには社会的活動だと思えるような取り組みが、周囲の人からの批判にさらされることも。 映画『Spotlight』では、そんな「社会的な活動なのに、批判をあびてしまう」…

はたらきかたに関する最新トピック3選-2016/4/27-

さて今週も、最新のソーシャルキャリアに関するトピックを4つピックアップして紹介します。 第三者の事業を引き継ぐ「継業」が注目集める 「継業」というはたらき方を選ぶ人が、いま増えているそうです。 継業とは、後継者が不在の経営者と継承希望者がマッ…

はたらきかたに関する最新トピック4選-2016/4/12-

ニッチな分野であるためか、いまのところ「ソーシャルな働きかた」というテーマで記事を集めたキュレーションメディアは見当たりません。 そこでこの企画では、最新のソーシャルキャリアに関するニュースを、4つピックアップして紹介します。 「キャリアコン…

なぜ僕が「キャリア」を仕事にしようと決めたのか

私事で恐縮ですが(といっても自分のブログなのですが)、2016年4月1日から、NPO法人ETIC.で働き始めました。 これまでは企業のオウンドメディアの運営・制作をしていまいたが、これからの主な業務としては、 (1)地方(主に東北)の企業と首都圏の人材を…

求職活動がもたらすアイデンティティへの影響とは?-『まなざしの地獄 尽きなく生きることの社会学』見田宗介-

”はたらく”ということは、ときに自分の存在の証明となり、ときに自分の存在の否定ともなります。 たとえば就職活動のときには、企業が求めるような履歴書を書くことが大切になります。が、まっさらな履歴書を前にして「なにも書けることがない。自分はダメな…

PROFILE

山中康司 Koji Yamanaka 働きかた編集者。「”働く”をおもしろく」をテーマに、編集・ライティング、イベント企画運営、ファシリテーション、カウンセリングを行う。ITベンチャーにて人材系Webメディアの編集を経験したのち、NPO法人ETIC.で地方の企業と人材…

【読書録】ルールは自由になるためにある-『社会学入門-人間と社会の未来』見田宗介-

これまで、社会学者見田宗介さんの『社会学入門-人間と社会の未来』を何度かに渡ってまとめてきました。 【読書録】現代日本のリアリティ/アイデンティティ-『社会学入門 人間と社会の未来』見田宗介- - Social Career Note 【読書録】現代日本を理解するた…

【読書録】『あなたが世界のためにできるたったひとつのこと<効果的な利他主義>のすすめ』ピーター・シンガー著 関美和訳

取材のための資料として読んだ『あなたが世界のためにできるたったひとつのこと<効果的な利他主義>のすすめ』が、思いがけずとても刺激的だったので、かんたんにまとめてみます。 ざっくりまとめると 効果的な利他主義とは ・一般的に「科学的根拠と理性を…

【読書録】現代日本のリアリティ/アイデンティティ-『社会学入門 人間と社会の未来』見田宗介-

以前のエントリでは、見田宗介さんの『社会学入門 人間と社会の未来』から、現代の日本社会をみる3つの時代区分をまとめました。 kjymnk.hatenablog.com 日本では、高度経済成長期を通して農村共同体が解体され、家族のかたちは拡大家族から核家族になってい…

【イベントレポ】日本的雇用の特殊さを理解するための「membership contract -job contract」という構図 -GHC sumitt #002-

「GHC sumitt #002」というイベントに参加してきました。「GHC sumitt #002」は、世界各国の人と日本人のプロフェッショナルが、一緒に日本でのあたらしいはたらきかたを考えるインタラクティブなセッション。今回は”日本の雇用”について、議論がおこなわれ…

【読書録】現代日本を理解するための3つの時代区分-『社会学入門-人間と社会の未来』見田宗介-

以前のエントリでは、見田宗介さんの『現代社会の理論』から、現代社会を情報化・消費化社会として見る視点をまとめました。 kjymnk.hatenablog.com 『現代社会の理論』の続編とも位置づけられるのが、今回紹介する『社会学入門』。”わたしたちが生きる現代…

そもそもソーシャルビジネスとは? 簡単にまとめてみた

備忘録的に、あらためて「ソーシャルビジネス」とはなにかについてまとめてみます。

【読書録】キャリアの相談をされたら、どう向き合えばいいか-『私の個人主義』夏目漱石-

先日、作家・堺屋太一さんの記事が話題になりました。 www.sankei.com 堺屋太一さんは次のように述べています。 「現在の日本社会の最大の危機は、社会の循環を促す社会構造と若者層の人生想像力の欠如、つまり『やる気なし』である。『欲ない、夢ない、やる…

【読書録】”ソーシャルワークシフト"というコンセプト-『希望をつくる仕事 ソーシャルデザイン』宣伝会議-

「ソーシャルデザインに関するいい本を教えて欲しい」。そんなふうにfacebookで投稿したら、『希望をつくる仕事 ソーシャルデザイン』をすすめられ、読んでみると思っていた以上に参考になったので、なるほどー!と思った箇所をまとめます。 この本で特に印…

【読書録】ぼくたちが生きる”現代”はどんな社会なんだろう?-「現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書) 」見田宗介-

「ぼくたちが生きる”現代”はどんな社会なんだろう?」 これが大学院で社会学を学んできたぼくの、根っこにあった問いです。その問いにたいして、いちばん「そういうことか!」と納得できるこたえを提示してくれたのが、社会学・見田宗介さんの『現代社会の理…

【備忘録】”職業”はどこから”文化”になるんだろう

動物の場合、レッドリストのような絶滅危惧種の指定があって、指定された種は保護されることになる。 でも僕が知る限り、職業にレッドリストはない。だから、市場で流通しなくなった商品やサービスを扱っていた職業は、基本的に淘汰されてしまう運命にある。…

このブログの目的

ブログをはじめるにあたり、そもそもの目的をまとめておこうと思う。 大きな目的は将来の大学院のため 僕は将来、といっても20年後か30年後かわからないけれど、大学院で学びたいと思っている。なにか勉強するのが好きだし、自分がやってきた仕事を理論と結…