キャリアの物語をつむぐ

働きかた編集者 山中康司のブログ

REVIEW

人はなぜ働くのか①-橘木 俊詔「人にとって『働く』とはどういうことか」-

本屋にいくと、「なぜ働くのか」に関する本がたくさんある。それだけ、「なぜ働くのか」というテーマはみんなの関心ごとになっているんだろう。 この「なぜ働くのか」という問いは、現代の日本でだけ問われているわけでは、もちろんない。それこそ古代ギリシ…

「アスリート」は肩書きではない-『SHOE DOG』フィル・ナイト-

「アスリート」は、”肩書き”じゃなくて、”あり方”なんじゃないか。 なにかのスポーツの分野で、時には勝ったり、時には負けたりしながら、ある目標に向かって淡々と努力を積み重ねることの、くるしさとともにある恍惚感。 あの気持ちを一度味わっちゃうと、…

しあわせは、いつも4つの心が決める?-『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』前野隆司-

「しあわせは、いつも自分の心が決める」 と、相田みつをさんの詩にあります。いい言葉ですねぇ。ほんとうにそうだと思います。 でも人間ってのは(というか僕という人間は)欲張りで、「じゃあ、どんな心だったら幸せなのさ」ということが気になってくる。…

会社にとっていちばん大切なこととは?-『日本でいちばん大切にしたい会社』坂本光司-

もう5年以上も前のこと。合同説明会の雰囲気に圧倒されてしまって以来、「おれにはこんな風にうまく立ち回れないや…」と落ち込んで、気づいたら就職をせずに大学を卒業してしまっていました。 それから半年、心身ともにあまり調子が良くなく、ニートのような…

非プロフェッショナルの流儀-『私の個人主義』夏目漱石-

ちょっと前のエントリーで、「僕は、プロフェッショナルにはなれないと気づいた」と書きました。 kjymnk.hatenablog.com 実際のところ、プロフェッショナルと呼べる人たちはひと握り。でも、だからといってプロフェッショナルになれない人間が不幸かといった…

夢がなくても幸せになれる?-『夢があふれる社会に希望はあるか』児美川孝一郎-

ちょっと前の話ですが、結構メディアにもとりあげられている、ある分野でプロフェッショナルといっていいような方の口から、「まぁ、私もやりたいことなんて特にないですからね」という言葉がでたのでびっくりしたことがありました。 若くてなにもキャリアを…

モモは世界一有名なキャリアカウンセラーかもしれない-『モモ』ミヒャエル・エンデ-

小さなモモにできたこと。それはほかでもありません。あいての話を聞くことでした。 『モモ』ミヒャエル・エンデ キャリアカウンセリングの勉強をはじめて1年ほどになる。 学べば学ぶほど、奥が深い。カウンセリングをするたびに発見ばかりだ。講師の先生い…

”分断を生むキャリア”から”つながりを生むキャリア”へ-『持続可能な資本主義』新井和宏-

以前、社会学者見田宗介さんの著書『現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書) 』についてのエントリーのなかで、「今のお金中心・効率中心の社会を、環境や他者を損なわない社会にできるというのは、まだ実感が沸いてない」、といったこと…

節目の時だけ、キャリアをデザインする-『働くひとのためのキャリア・デザイン』金井壽宏-

自分のキャリアをいつも考えているのは大変だ。 かといって、全く考えないと望んだ方向に進むことはできない。 僕たちはキャリアについて、いったいいつ、どのようなことを考えればいいんだろう。 そんな問いへの答えを与えてくれるのが、金井壽宏さんの著書…