北欧の大人の学校、フォルケホイスコーレとカオスパイロット
北欧いきたいなぁと念じてたら、北欧に関するイベントのファシリテーターをやらせてもらう機会を得ました。(念じてみるものですね。行く機会はまだなさそうですが)
「フカボリ!デンマーク」と題して、今話題のデンマークのことを深掘りする企画。今回は、「フォルケホイスコーレ」と「カオスパイロット」という、世界が注目する2つの「大人の学校」の経験談を、フォルケに行った寺崎 倫代さん、カオスパイロットに行った中村幸夫さんをお招きして語っていただきました。
「フォルケホイスコーレ」と「カオスパイロット」。僕もあまり知らなかったんですが、これが日本の成人教育とはかなり違って、すごく面白いんです。
フォルケホイスコーレは、 デンマーク国民の父と呼ばれるN. F. S.グルンドヴィさんという方が始めたもので、人間同士の対話を通した人格形成を大事にしています。
もうちょい詳しくいうと次のようなもの。
フォルケホイスコーレは、現在デンマーク国内に68校あるデンマーク生まれの全寮制の成人教育機関。主に4か月から6か月のコースで、文学、語学、音楽、環境、哲学、スポーツなど、学校ごとに複数のコースが定められ、教科は多岐にわたる。
教師と学生が平等な関係の中で相互に学ぶことが重要な理念のひとつであり、授業では自由な対話が重視される。入学試験を含めたテストや成績評価はない。また全寮制であるため、授業外でも学生や教師が生活の多くの時間を共にする。
政府から思想的に独立した私立学校だが、デンマーク政府の助成を受けているため、国籍にかかわらず、学生は学費の一部のみを負担する。17歳半以上であれば国籍、宗教、民族とは無関係に入学可能で、国外からも多数の学生を受け入れている。
(引用:デンマークの自由すぎる教育機関『フォルケホイスコーレ』が個人と社会を幸せにする理由 – EPOCH MAKERS - デンマークに聞く。未来が変わる。)
ちなみにフォルケはデンマークに限らず、北欧全体にあるようです。
一方、カオスパイロットは次のようなもの。
「カオスパイロット」は世界で最も刺激的なビジネススクールとも言われているようです。
デンマークの第二の都市、オーフスに位置する3年制のビジネスデザインスクールです。Ode magazineが2007年に“型破りな名前だが、世界で最も刺激的なビジネススクール“と評し、Business weekでは2008年に世界のベストデザインスクールとして紹介されています。
型破りな名前は、「カオス的な混乱した状況でもパイロットのようにナビゲートできる人材を育てる」ことに由来します。
(引用:世界で最も刺激的なビジネススクール「The Kaospilots」の授業とは? | 幸福大国デンマークのデザイン思考 | ダイヤモンド・オンライン)
「カオス的な混乱した状況でもパイロットのようにナビゲートできる人材を育てる」というのが面白いですね。
イベントに登壇した中島さんいわく、カリキュラムは非常に実践的。実際にプロジェクトをチームで担当する事を通して、カオスな状態でも上手に乗り越えていける実践知を身につけていけるようです。
2つの学校に共通しているのは、対話を非常に大切にしていること。フォルケの場合は対話することを通してそれまで気づかなかった自分に気づき、カオスパイロットは対話を通して予測不可能なプロジェクトを協力して進めていく。
キャリアデザインでも、エンカウンターグループなど対話を通して気づきを与え合う方法がありますが、そうした方法がとても一般的になっているのがデンマークなのかもしれません。一度行ってみたいなぁ。