キャリアの物語をつむぐ

働きかた編集者 山中康司のブログ

2018-01-01から1年間の記事一覧

人はなぜ働くのか①-橘木 俊詔「人にとって『働く』とはどういうことか」-

本屋にいくと、「なぜ働くのか」に関する本がたくさんある。それだけ、「なぜ働くのか」というテーマはみんなの関心ごとになっているんだろう。 この「なぜ働くのか」という問いは、現代の日本でだけ問われているわけでは、もちろんない。それこそ古代ギリシ…

NPOに転職することのメリット・デメリットと、仕事の探し方

「NPOで働くことに興味があるんです」という声を聞くことは少なくない。 僕がNPOに転職した時には、親から「なんで大学まで出てボランティアみたいな仕事をするんだ」と止められた。そのことを考えると、今の若い世代はだんだんと、NPOのようなソーシャルセ…

「LIFESHIFT×旅」第2回開催しました

旅とは人生であり、人生とは旅である。 なんてのは使い古された言葉で、言うのも面映ゆいですが、人生100年時代に突入する今後は、キャリアをつくっていくために「旅」がこれまで以上にいいきっかけを与えてくれるはず。 やっぱ旅とは人生だ! なんて、『LIF…

“もう、働き方の話はやめよう”。ぼくたちが「生き方見本市U30」を3月11日に開催する理由

3月11日に、生き方見本市U30を開催します。これまで働き方見本市として開催してきた本イベントを、なぜリニューアルすることにしたのか。運営メンバーの思いを少しご紹介します。 7年前の3月11日を契機に、人々の価値観は大きく変わりました。それまでは、ど…

「アスリート」は肩書きではない-『SHOE DOG』フィル・ナイト-

「アスリート」は、”肩書き”じゃなくて、”あり方”なんじゃないか。 なにかのスポーツの分野で、時には勝ったり、時には負けたりしながら、ある目標に向かって淡々と努力を積み重ねることの、くるしさとともにある恍惚感。 あの気持ちを一度味わっちゃうと、…

「ティール組織」から考える、組織における”DOの肩書き・BEの肩書き”

変化が激しいVUCAの時代には、個人も組織も「DO(何をするか)」よりも「BE(どうあるか)」を考えることが大切になっている。「BE」がしっかりしていれば、変化にも柔軟に対応していけるのだ。 個人のキャリアにおける「BE」は、兼松佳宏さんが考え方と実践…

「NPO=ボランティアだろ?」という親に伝えてあげたい、「NPOも稼いでいいんです」ということ

フローレンスの駒崎さんがブログで紹介した、参議院予算委員会での論戦が話題になっている。 www.komazaki.net 詳しくは駒崎さんのブログを読んで欲しいのだけど、ざっくりいうと、公明党の山本香苗議員がものづくり補助金の対象からNPOなどの非営利活動法人…

「働きがい」はどうつくる? 

今年も、Great Place to Work®(GPTW)が発表する「働きがいのある会社ランキング」が発表された。 この調査、ランキングの順位ばかりが注目されがちなのだけど、GPTWがうちだしている「働きがいを構成する要素」と、「働きがいを高めるには」という項目が実…

自己分析の「will・can・must」モデルと「be・can・must」モデル

自己分析はむずかしい。 ぼくもキャリアコンサルタントという仕事をやっていて、他人の自己分析についてはあれこれアドバイスするのだけど、自分が自己分析をしっかりできているかというと、まだしっくりきていない部分もある。 というのも、自分というのは…

お金2.0時代の働き方を「壁と卵」で考えてみる

働く個人は、「金の卵」である必要があった--。 社会学者の見田宗介さんは、『まなざしの地獄 尽きなく生きることの社会学』のなかで、高度経済成長の裏で、それを支えた個人のアイデンティティが蝕まれていたことををていねいに分析している。 ごくごくざっ…

採用はgive&give

昨日は、ぼくがプロジェクトマネージャーを務める「グリーンズ 求人」のキックオフイベントだった。 テーマはずばり、「”いい採用”でこんばんは」。 ”いい採用”ってなんだろうね、ということを、みんなで考えましょう、という趣旨のイベント。グリーンズ 求…

「仕事研究=業界研究」ではないという話

就活生の支援をする機会が増えたので、昨今の就活事情について勉強をしはじめた。 ぼくが就活生だった頃と違うこともあれば、まったく変わらないこともあって、とてもおもしろいのだけど、そのなかで「ん?」と違和感を感じたことのひとつが、「業界研究」の…

ズボンのチャックあいてる人のための採用について

「俺は俺の弱さが好きなんだよ。苦しさやつらさも好きだ。夏の光や風の匂いや蝉の声や、そんなものが好きなんだ。どうしようもなく好きなんだ。」 村上春樹の小説『羊をめぐる冒険』で、主人公の友である「鼠」が語ったこの一節。ずいぶん前に読んだのだけど…

先生が教えてくれない「木を見て森を見る」の意味

「木を見て森を見ず」 という言葉があります。近視眼的になっちゃってる、という意味ですね。 逆に、「森を見て木を見ず」みたいな言葉はないけれど、そういう状況もあります。マクロの環境ばかりに注目してしまって、ミクロの存在やその動きに目が届かない…

【ネタバレ有】映画でキャリアを語りたい- vol.1『横道世之介』-

いかに生きるべきか。 みたいな、自分のキャリアことを考えていると、眉間にシワがよってくることがある。 就活のときとか、転職のときとか、考えなきゃいけないタイミングは人生のなかで訪れるんだけど、「あなたの軸は?」「哲学は?」って聞かれても、ぐ…